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【新27期】上高時代の思い出

【投稿者:新27期清水

上野高校卒業の皆様こんにちは。27期卒業の清水紀雄といいます。私は大学卒業後NHKのアナウンサーとして24年、チーフプロデューサーとして7年、さらに新人のアナウンサーなどを教える研修講師として8年過ごし、今年の1月いっぱいでNHKの関連会社も卒業しました。今は独立して様々な企業のコミニケーション講師として自分のペースで仕事をしています。新型コロナウィルスの影響で世の中が激変し、特にビジネスの世界ではオンライン会議や在宅勤務など急激に進みましたが、基本的に人と人とのコミニケーションの大切さは全く変わっていません。

私は自分が卒業した上野高校にとても愛着を感じ、3年間自由な校風の中で過ごしたことが今の私のベースになっていると時々感じることがあります。私たちが過ごした上野高校時代はとても自由で、服装も髪型もバイク通学も自由、今まで中学の厳しい校則の中で生活をしていた人間が、いきなり自由を与えられてとても戸惑った部分がありましたが、上野と言う環境は美術館も博物館も動物園も水族館も映画館も上野公園の不忍池もあって放課後や休みの日にも自由にいろいろなことが学べる環境にあったと思います。遊びすぎて2年間も予備校に通った後大学に入りましたが、遠回りした分、人よりも様々な経験をし、たくさんの読書もでき、大学時代も多くの友人に恵まれ、マスコミを目指すことになりました。今振り返るとマスコミの自由な仕事のやり方は自分にも合っていたし、上野高校時代に体得したベースがあったからなのかなぁと改めて思います。

先日東叡会の特別の冊子で「学び舎」と言う上野高校の旧校舎の写真集が自宅に送ってこられ、懐かしく拝見しました。高校時代はお互い将来何になるのかもわからないまま友人といろいろな体験をしました。その旧校舎の写真を改めて見て、懐かしさと共に愛おしさも感じました。

私たち同期は今年度、満65歳になる年で、新型コロナウィルスのワクチンを早めにギリギリ摂取できる年齢、つまり高齢者の入口です。自分自身では今年65歳と言う自覚はありませんが、今はこれまで経験してきたことを生かして、少しでも社会の役に立てるような仕事を自分のできる範囲で続けていきたいと思っています。いつまで働けるか分かりませんが、自分自身、企業の研修をする時には、最新のトレンドやビジネス用語や専門用語などを勉強した上で臨まなければならないので、のんびりと老後を過ごす事とはかけ離れたハードな生活を送っています。でもこの事も脳にも体にも適度な刺激が加えられるので、自分自身の健康管理にも役立っているのかなとも思っています。たまに上野高校の周辺の芸大や上野公園を歩くと、当時の懐かしい思い出も甦ってきます。江戸時代から明治、大正、昭和にかけて上野は多くの庶民たちが楽しんだワンダーランドで、NHKのブラタモリでもそのようなコメントをしていました。不忍池の周辺に競馬場があったのは驚きですよね。そんなところで3年間の高校生活を送れた事はとても恵まれていると改めて思います。

今は私、目黒区に住んでいますが、やはり自分は改めて下町っ子であり、台東区の人間なのだなぁと感じることがあります。先日も上野鈴本演芸場や浅草演芸ホールに行って落語を楽しみましたが、やはり江戸時代から庶民の楽しみがたくさんあるのは下町なのだなと思います。今は上野も浅草も外国人観光客が少なくなって、散策していてもほっとします。新型コロナウィルスだからと言って、家にこもるのではなく、外国人観光客が少ない今だからこそ、下町の散策をすることをお勧めします。

2020年の東京オリンピックイヤーには、大々的に27期の上野高校同期会をやろうと計画していましたが、去年はできず、また今年もできないかもしれません。でもワクチンが行き渡った来年には落ち着いて、同期の懐かしい元気な顔が見られることを今から楽しみにしています。

健康に気をつけてこれからも元気に過ごせるようにお互いがんばりましょう。